大将からひとこと

第九回:天職との出逢い

半年がすぎ徐々に仕事にも慣れ、
時間は長いですが、
日々パターンが違い、
やりがいのある仕事です。

誰よりも早く出勤し、
自分にあたえられた事は先に済ませ、
親方が市場から帰って来たら、
魚の捌き・下処理など
仕込みの多さにはびっくりしますが、
楽しくて心の中で天職ではないかと思い、
いつかは自分で商売がしてみたいと
考え始めました。

その時期に、パートで明るく働く方がおり、
仕事の考え方・やり方も気が合い、
いろいろ話しをしていると、
将来お店をしようと意気投合し、
その方が今も相棒として一緒に
働いています。

まず、商売をするには技術と器量そして、
資金が必要不可欠です。

まだまだ技術もまったくなく、
資金もない。

計画を立てて、
ひとつひとつやっていくしかないと思い、
まず5年計画を立て、5年で日本料理のすべてを
マスターしようと、がむしゃらに働きました。

人の倍以上は働かなくては不可能だと思い、
朝5時から夜24時~25時と、出来る事はすべて、
寿司の握りにおいては、大根で握りの型をつくり、
通勤の信号待ちの間には、リズムをつくり、
力の入れようなどのコツを覚え、
1年もすれば、親方や先輩の方にもひけを
取らなくなり、3年後に、親方の紹介で
他の日本料理へと進みました。

人数も多く、厳しさも又違い、
料理の幅、盛り付けなど
いろいろ勉強することばかりの日々でした。


・・・つづく

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